日馬富士暴行問題とマスコミ
ワイドショーをつけると、
そんなに騒いで何が楽しいかと思うのだが、
ちょっと私も便乗してみる。
最初に、「日馬富士がビール瓶やカラオケの機材やらで貴ノ岩の殴った」というセンセーショナルな報道が流れた。
日馬富士、解雇か、引退かなどと紙面をにぎわせた。
ワイドショーにはコメンテーターが並んで一斉に日馬富士をバッシングする。
ただ注意したいのはマスコミは、貴ノ岩・日馬富士本人の証言を基に報道しているわけではなく、元横綱旭鷲山や、貴ノ岩のモンゴルにいる兄に話した内容がマスコミに流れて表ざたになったようだ。
ところが、今になって、貴ノ岩の診断書を書いた医師がでてきて、これはそんなに重症ではなく、困惑しているという話がでてきた。
いや、診断書書いた医師がそんな風に自分の書いた診断書と矛盾するようなことを証言するのだろうか?なんか不自然だ。
また、事件のあった翌日に貴ノ岩は巡業に参加していたという映像もでできた。
貴乃花親方と相撲協会との間の確執が背景にあると取りざたされ、
事件は、「日馬富士と貴ノ岩の間の問題」から「貴乃花親方VS相撲協会」という段階に移行したなどというマスコミさえあらわれた。
そして、貴乃花親方が相撲協会に暴行問題について報告する前に警察に被害を届を出したことが問題視され、いつの間にか悪者は貴乃花親方という雰囲気だ。
しかし私は、この件はあくまでもただの「暴行問題」として処理するべきだと思うのだ。
なぜなら、どんな背景があろうと暴力は犯罪であるからだ。
貴ノ岩が暴行事件の前に、錦糸町のバーで吐いた愚痴のことなどどうでもいいのだ。
一般社会ならば、ただの「暴行事件」として取り上げられるべきものが、
なぜ、その背景をもとに、被害者側の貴ノ岩の親代わりである貴乃花親方が悪者扱いになるのか・・・。
ビール瓶でなぐったかどうかが焦点になっている。
白鵬は「ビール瓶では殴っていない」という。
大横綱でありモンゴル力士の筆頭である彼
がでてきてそれを言ったら、その場に同席していたほかのモンゴル力士は、
口をつぐむしかないだろう。
貴ノ岩はモンゴルの兄に事情を説明する時に話を「盛った」可能性はあるものの、
何やら硬いもので頭をなぐられたのである。
マスコミのこの変節ぶりに私はあきれている。
最初に出てきた情報が、きちんと検証される前に、
センセーショナルに報道され、
あとから、それを覆すような証言を小出しにしてくる。
真実はうやむやになっしまいそうだが、
暴行事件があったということは日馬富士本人も認めている。
過度な報道とマスコミの貴乃花親方バッシングは見ていてとても胸糞が悪い。